マラソン指導を通して、市民と生きる

 47,8歳までは、走るのはもう見るのもいやという感じでした。ところが50を過ぎて意識的に走り出したんです。週に2、3回、10キロ前後です。


 市民ランナーの方と一緒に走っていると、「走る」という単調なものに取り組んでいる人の、「いちず」なものを感じます。こういう方に共通するのは、「周囲に影響されることなく、自分自身の内面を充実させたい」そのことを第一に考えているということです。
 そういう方を指導していると、もう少し楽しむ部分があってもいいのでは、と思います。あまりにいちずになりすぎていますから。


 その人の能力や生活に合わせた走り方、トレーニング方法を見つけることが、指導の第一歩です。
そういう意味で盲人マラソンの伴走をすることは、とても参考になります。


 私はここ数年、ボランティアで盲人マラソンの伴走をしています。
 紐の端と端を持って盲人の方と走るのですが、私などとてもかなわないようなランナーが大勢います。一人のランナーに数人の伴走者が交代で走ることも、まれではありません。
 ハンディキャップを持った方のスポーツをどう考えるかはとても難しい問題ですが、最近、こんな風に考えるようになりました。盲人マラソンとか車椅子マラソンを、単純に一つの種目として考えたら、ということです。


 車椅子マラソンは過酷なスポーツです。どんなにトレーニングを積んでも、あれだけのスピードで車椅子を走らせる健常者はそういません。ということは、ハンディキャップを持った方だけでなく、健常者も参加できる、車椅子に乗ってあるいは目をつむって走る、マラソンと考えるのです。皆さんのご意見はいかがでしょうか。
 そんなこともあって、近年、積極的に市民スポーツの組織とかかわってきました。



1986年(財)日本スポーツクラブ協会・専門委員
1987年(財)社会スポーツセンター・評議員
1987年(財)日本健康スポーツ連盟・評議員
1988年神奈川県後期中等教育・検討協議会委員
1990年日本盲人マラソン協会・理事
   (99年に協会はNPO承認)
1991年関東学生陸上競技連盟・評議員
1992年(財)レジャースポーツ振興協会・評議員
1992年第16期川崎市スポーツ振興審議会・審議委員
1993年日本学生トライアスロン連合・理事
1994〜98年新潟県スポーツ振興審議会・委員
1999年日本学生トライアスロン連合・会長
2000年NSVA代表
2003年NPO法人・NSVA代表
2003年(財)日本オリンピック委員会・
    日本ユニバーシアード委員会委員


宇佐美マラソン・スポーツ研究室
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