三回連続オリンピック出場への道

 高校時代での「ボール・スポーツ」経験からすると、単調なただ走るだけのスポーツが、自分にとって魅力あるものになるとは、思いもよりませんでした。当時の食わず嫌いにも似た感情を思い出すと、懐かしい気がしますね。

 高校時代はテニスに明け暮れていたのですが、毎年、全校のロードレースがあったんです。弥彦の山を背に農道を走るんですが、一年から全校のトップでした。陸上競技部には誘われましたが、結局、けがをしたこともあって、陸上部の選手にはなっていないんです。私のように高校時代、陸上をやっていなくて、大学に入って本格的にやりだした選手は少ないのではないですか。

 その私が、人生で都合三回、オリンピックに出場しているのですから。今になって思うのですが、ボール・スポーツに熱中したことが、よかったかもしれません。あんまり早くから、専門のスポーツを決めてしまうことには、疑問がありますね。



1回目:1968年メキシコ五輪
 第9位。史上初の高所オリンピック大会として、地球単位での「科学的トレーニング」が本格化した記念すべき大会でした。

2回目:1972年ミュンヘン五輪
 第12位。大会開催中に、選手村にゲリラ事件が発生し、後半は丸1日(24時間)繰り下げた大会となりました。

3回目:1976年モントリオール五輪
 第32位。レースは前年の大会が気温30度を超えた所。しかし本番は雨模様の天候で、酷暑対策が肩透かしとなりました。



フルマラソン公認大会に41回出場し、すべてのレースを完走。
自己最高記録
マラソン・・・:2時間10分37秒8
       1970年第24回福岡国際マラソン大会で優勝
       1970年当時、世界歴代3位、日本最高記録

10,000m・・・:28分36秒6

5,000m・・・:14分02秒



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